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排泄ケア研究発表

おむつ使用者のスキンケアの取組みの軌跡と成果

社会福祉法人 清心福祉会

介護老人福祉施設

ファミリーイン堀之内

(東京都八王子市)

ファミリーイン堀之内様(100床)では、おむつ使用者のスキンケアに『ライフリーおしり洗浄液Neo』を使用し、さまざまな効果をあげています。

スタッフの方々の取組みの軌跡と、取組みの成果をご紹介します。

現在、軟膏塗布者はわずか1名!

なぜ「スキントラブルが発生するのか」ケアを見直しました

実は、4〜5年前まではソケイ部や殿部のスキントラブルは多かったです。予防しようとする発想がなく「スキントラブルが起こったら薬を塗ればいい」という考えでした。おしり洗浄液はこの頃から導入していましたが、使ったり使わなかったりと徹底していませんでした。

そんなとき、ユニ・チャームのケアアドバイザーさんからの声掛けもあって一度ケア方法を見直そうとなったんです。すると、洗浄液で洗った後に微温湯ですすいでしまっていたり、陰部だけを洗って殿部は洗っていなかったりとスタッフによってやり方がまちまちであることがわかりました。

そこで、正しい清潔ケアが提供できるようスタッフ間で手技の統一をしました。すると、肌がみるみるきれいになっていきました。早かったですね、ビックリしました。保湿成分が入っているのも良いのでしょう。現在は軟膏を塗っている方はたった1名です。

話を伺った介護課課長の清水裕貴さん(左)
と介護課の渋谷由貴子さん(右)

「スタッフ自ら実施できる」環境を作る

命令や強制では人は動きません

スタッフ間の手技の統一は重要ですがなかなか難しい。命令や強制では絶対上手くいきません。私達の施設では、まず、全スタッフに講習会を開き、基本的な知識を学びました。さらに、手順書をスタッフに配布し、皆で手順を確認しながら繰り返し練習しました。「上手くできない」という人には「こうしたら?」と周りでフォローしました。実際のケアの場でも良い意味で互いにチェックをし合い、「他の人に見られている」と意識したことも良かったと思います。知識不足ややり方を知らなければ実施することはできません。スタッフが自らやれる環境を作ってあげることが大切だと思います。

また、ケアの成果が出るとスタッフの意欲が高まります。利用者様の肌の変化が目で見てわかったので、とてもモチベーションが上がりました。「継続していこう」という意識は自然に生まれました。

予防ケアでのコストパフォーマンス

労働効率の改善と臭気の低減

スキントラブルが減ったことでスタッフの負担は以前より少なくなりました。現在はおむつ交換のたびに洗浄していますが大変だと思ったことはありません。スキントラブルの処置には人手と時間がかかります。介護現場は慢性的な人手不足ですし、人を増やすことも経済的な面で難しい。ケアの質を高めて負担を減らす、労働効率の改善ができたことは非常に良かった。ご本人も肌がきれいになって気持ち良いと思います。

さらに、臭気がなくなったことも大きな成果です。気になるニオイが全くなくなりました。先日、実習に来た学生さんに「この施設はニオイがしない。素晴らしいですね。」と言われ嬉しかったです。面会のご家族からも褒めて頂きました。これから、おむつの使い方を見直すなどのコスト削減に取り組もうと思っていますが、おしり洗浄液は必要です!絶対はずせません。

スキントラブルの処置にかかる時間(イメージ) 一人あたり1回3分×スキントラブル者10名×おむつ交換1日4回×30日=3600分/月 1ヶ月あたり60時間のゆとりを創出!

トイレでも是非使ってほしい

簡単に洗えて効果も実感しやすい

テープ型のおむつを使用されている方には毎日ベッド上で清潔ケアが行われますが、見過ごされがちなのが実はリハビリパンツの方々でした。ご自身でトイレに行かれる方の中には、排泄後に十分ふき取れていない方もいらっしゃいます。週2回の入浴時以外おしりをきれいにする機会がないため、スキントラブルになってしまうケースがありました。また、ニオイを気にされる方もいらっしゃいました。

そこで、おしり洗浄液を「トイレでも使ってみよう」と考えたんです。やってみると、ベッド上で行うよりもトイレで洗う方が楽でした。座ったまま、陰部と殿部を洗い流すだけですから、誰でも簡単に行うことができました。やり始めてすぐに肌がきれいになり、ニオイもなくなりました。うちでは、スタッフが洗浄液の効果を実感したのは、トイレユーザーの方々の方が先でしたね。是非試してみてください。

トイレでの使用例 殿部を洗う際には少し前に座ってもらいこのように洗い流しています。便の汚れも簡単に落ちてとても便利です。

社会福祉法人 清心福祉会

介護老人福祉施設

ファミリーイン堀之内

(東京都八王子市)

利用者様とスタッフで大家族のように快適に過ごせることを目指す特別養護老人ホーム。

こちらの記事は、ユニ・チャームが病院・施設向けに配布している『ライフリーいきいき通信 2016年夏号』に掲載している内容です。