排便のメカニズム
消化・吸収のメカニズム
安房地域医療センター
房総健康管理センター
センター長
神山剛一
便の形成・体内から腸管への水分の移動
この記事の概要
食べたものは胃や小腸で消化・吸収され、消化されなかった食物残渣が大腸に入ります。大腸では水分や電解質が吸収され、便が形作られます。大腸を通過する時間によって、便の水分量が変わるため、水っぽい便は、素早い通過を反映し、乾燥した硬い便は、通過に時間がかかったことを示します。
排便のプロセス
排便のメカニズムを理解するためには、まず、便はどのように作られるのかを知る必要があります。毎日違うものを食べているにもかかわらず、出てくるものは似通ったものが出てきますが、これはなぜでしょう?それは胃腸における消化と吸収のはたらきに関わっています。
消化管
食べものは口から肛門まで消化管を通って進みます。消化管は食道、胃、十二指腸と続き、その後5~6mあると言われる小腸から、1.5~2mの大腸へ連なります。消化管は、場所によって形や長さがそれぞれ異なりますが、実はこの違いがはたらきに関係しています。
消化管の種類と長さ
消化・吸収のメカニズム
食べものは食道をすとんと落ちた後、袋の形をした胃の中に一旦とどまります。強い酸性の胃液とよく混ざるためです。胃の中で食べものはドロドロに溶かされ、その後十二指腸に移動します。十二指腸では消化液と混ざります。
その一つは胆汁で、胆汁は肝臓で作られた後、一時的に胆のうに蓄えられ、胃の動きが活発になるとその刺激が胆のうに伝わり、胆汁が一気に十二指腸へ流れ込みます。また、胆汁はアルカリ性なので、十二指腸で胃酸を中和する作用を持っています。胃の裏側にある膵臓からは消化酵素が分泌されます。消化酵素は食べものをブドウ糖やアミノ酸といった栄養素に分解します。
消化・吸収のメカニズム
消化管から分泌される胃液や胆汁、膵液は、1日に約6リットルに達すると言われ、これに食べものの中の水分や唾液を加えると、合計9リットルぐらいの量になります。食べたものは胃の中でドロドロの状態ですが、その後消化酵素のはたらきで目には見えない栄養素に分解されます。そしてこの栄養素は9リットルの液体として細くて長い小腸を進みながら体内に吸収されていきます。
update : 2026.09.04