排泄ケアの考え方
自立排泄の重要性
排泄障がいによる制限、制約
ユニ・チャーム排泄ケア研究所
排泄障がいは、トイレに行けない、トイレが使えない、トイレで排泄できないという状態像です。それは、トイレに移動する、便座に座るなどの運動機能の障がいに起因している場合、排尿・排便をつかさどる内臓機能の症状に起因している場合、あるいは、トイレで排泄する生活習慣を失ってしまった認知機能の障がいに起因している場合があります。多くの高齢者の場合、この3つの因子が複雑に絡み合って失禁という症状に繋がっているといえます。排泄障がいはトイレが使えなくなるという1次的な障がいだけでなく、その結果として、活動の幅が狭くなる、社会参加の機会が少なくなるという2次的な障がいに、問題の深刻さがあります。トイレでの排泄は、生活機能回復の原点といえます。
寄稿:船津 良夫(1998年~2017年 ユニ・チャーム排泄ケア研究所 主席研究員)