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排泄ケアの目的とプラン

排泄行動のプロセス

排泄行動は、さまざまな感覚・意識、そして動作が複雑に絡み合って成り立っています。

どのプロセスにどんな障害があるのかをチェックしてみましょう。

排泄行動のプロセス

1.尿意・便意の知覚

2.トイレへの移動

3.衣類の着脱

4.排泄準備

5.排泄

6.あとしまつ

排泄行動ごとに行動(本人の能力)と環境をチェック

排泄行動のプロセスごとに問題をチェックし、表のチェック欄に「できること:○」、「できるのにしていないこと:△」、「できないこと:×」を記入します。環境面では「していること:○」「していないこと:×」を把握しておきましょう。

「できること:○」はなるべく本人の力でしてもらい、「できるのにしていないこと:△」には本人に挑戦する勇気を持ってもらうよう働きかけ、「できないこと:×」だけをサポートすることが、本人の残っている力を守ることになり、自立への道を開きます。

参考:奥井識仁、奥井まちこ著「在宅でみる排泄介護のコツ」
排泄のプロセスチェック 行動・環境 行動・環境のチェックポイント チェック
尿意・便意の知覚 行動 尿意(便意)を感じることができる  
尿意(便意)と排泄を結びつけて自覚できる  
尿意(便意)を伝達できる  
排泄をある程度我慢できる  
トイレ(ポータブルトイレ)への移動 行動 (自立で、介助があれば)起き上がれる  
(自立で、介助があれば)座れる  
(自立で、介助があれば)立ち上がれる  
(自立で、介助があれば)歩ける  
(車椅子などを使って)移動できる  
(自立で、介助があれば)トイレの扉を開け、入ることができる  
排泄はトイレでするという意識がある  
トイレの場所や、トイレまでの道順がわかる  
環境 トイレに行くまでに障害物がない。手すりが設けてある  
廊下などに段差がなく、明るく、滑りにくくなっている  
トイレは居室から近く、扉は開けやすくなっている  
排泄準備・排泄 行動 便座を確認できる  
(自立で、介助があれば)便座に座り、立ち上がることができる  
(自立で、介助があれば)ズボンや下着を上げ下げできる  
環境 ズボンや下着は脱ぎやすく履きやすいものを選んでいる  
トイレ内は、動きやすいスペースが確保されている  
トイレ内は、明るく、室温や便座の温度は調節してある  
足が床につき、座りやすいように便座の高さは調節してある  
便座のフタは開きやすくなっている(フタはあらかじめ外してある)  
トイレ内に、上下移動、横移動のための介助バーが設置されている  
なにかあったときに家族を呼ぶことができるようにしてある  
なにかあったときに外から家族が入れるようにしてある  
あとしまつ 行動 (自立で、介助があれば)排泄後、排水レバーを操作できる  
(自立で、介助があれば)トイレットペーパーで陰部を拭ける  
(自立で、介助があれば)手を洗うことができる  
環境 トイレットペーパー(あるいは落とし紙)は取りやすくしてある  
パッドやおむつを捨てるゴミ箱がある