今回お話をうかがったのは、長野県にある特別養護老人ホームかたくりの里。こちらの施設では、どのように排泄ケアに取り組んできたのでしょうか。また、ユニ・チャームの排泄ケアコーディネーターは、どのように関わってきたのでしょうか。施設の皆さんの課題に対する取り組みや業務への姿勢などを、あますところなくご紹介します。
1.
ずっとここで働きたい!
職員が辞めない特養のヒミツ
介護の喜びや楽しさを感じる場面が増え、「この仕事をしていてよかったな」としみじみと感じます。
昨今は多くの介護施設が「人手不足」の課題を抱えています。かたくりの里様でも、「日々の業務に忙しく、利用者様一人ひとりに寄り添う介護が十分にできない」というお悩みを抱えていました。ライフリー商品導入をきっかけに排泄ケアを見直したことによって、職員の皆さんが「やりたい介護」を実現できる“ゆとり”が生まれたと言います。
2.
「変われない」介護現場に
革新をもたらす解決策とは?
ケア方法の変更には大きな発想の転換が必要。
排泄ケアの変化をきっかけに、職員みんなの気持ちがひとつに。
かたくりの里様では、排泄委員会を中心に排泄ケアの見直しを始めていたものの、従来のケアを変えることに反対意見もあり、思うように進んでいなかったそうです。「変わりたいけれど変えられない」「どうやって変えていけばいいかわからない」…そんな閉塞感を打破したのが、ユニ・チャームの排泄ケアコーディネーター髙津戸との出会いでした。
「なぜ変えなくてはならないのか」という意見も
片桐施設長:いろいろな職員がいますので、「個別ケアは手間がかかる」「なぜ変えなくてはならないのか」という意見もあり、排泄ケアの見直しは一枚岩ではありませんでした。けれども髙津戸さんに来ていただくようになり、職員の意識が変わってきました。「おむつをどのように使えば、より効率的で質の高いケアができるのか」を考えるようになったのです。
排泄ケアの変化をきっかけに職員がひとつに
片桐施設長:ケアの方法を変えるには大きな発想の転換が必要ですが、当施設の場合は「おむつの切り替え」というモノきっかけで実現できました。排泄ケアの変化は、職員みんなが一体となって、さまざまな改善に取り組んでいく推進力になりました。髙津戸さんが施設に新風を吹き込んでくれたように感じています。
髙津戸さんの提案に、最初は半信半疑
排泄委員会:改善の第一歩として髙津戸さんから、テープ止め使用者に1日3回の「低頻度交換」をご提案いただきました。当初は半信半疑でしたが、勉強会を通じて、正しく当てればモレは防げること、スキントラブルを軽減できることなどを知りました。考えてみれば、おむつの性能が飛躍的に良くなっているのですから、今までと同じケアのままではおかしいですよね。
ご本人様の気持ちの良い排泄につなげたい
排泄委員会:排泄はデリケートなケア。利用者様にとっても、何回もおむつ交換をするのはとてもつらいことです。現在は3回交換を基本に、排泄量や肌の状況などに応じて、2~5回と個別に対応しています。トイレ誘導者も含め、ご本人とコミュニケーションを取りながら、気持ちの良い排泄につなげて差し上げたいと考えています。
おむつを変えるということは、ケアを変えるということ
ケアコーディネーター 高津戸:業務改善を適切に進めれば「時間」を作ることは必ずできます。また、職員の方は介護の仕事に対する「思い」を持っていらっしゃいますので、仕事に「やりがい」や「喜び」を感じられることがとても大切です。長くここで働きたいと思えるような現場作りをサポートしていきたいですね。
3.
短期間で確実に
最先端の「排泄ケア」に追いつく方法
排泄ケアコーディネーターの予定に合わせて
排泄委員会を開催しているほど、頼りにしています。
かたくりの里様では個別ケア推進のために、ライフリー導入をきっかけに排泄ケア全般の見直しを進めて来ましたが、一度にすべてを変えたわけではありません。ユニ・チャームでは、商品導入後も継続して排泄ケアコーディネーターが無料でコンサルテーションを実施。ステップを踏んだ改善を実現するサポートを行っています。
段階的な提案のおかげで現場での受け入れもスムーズに
片桐施設長:髙津戸さんから、まずは時間を創出するなど段階的にご提案をいただいたおかげで、ケアの見直しが無理なくスムーズに進んだようです。最近では、見直しに消極的だった職員からも「この方もトイレに座らせてみよう」という言葉が出るくらい、個別ケアの取り組みが浸透してきました。
いつも来てくれるメーカーさんは初めて
片桐施設長:ユニ・チャーム製品の導入から月日が経ちましたが、導入直後と変わらず定期的に足を運んでくれるメーカーさんは初めて。毎月レポートを元に課題や改善方法などをご提案いただけるので、問題が大きくなる前に客観的な“気づき”を得られるのはありがたいですね。
一緒に課題解決に取り組んでくれました
排泄委員会:おむつメーカーの方は介護現場を知らないと思っていたんですが、髙津戸さんは現場の苦労をよくご存じで、我々に寄り添って、排泄ケアの課題解決に一つひとつ取り組んでくれました。
「来てほしい」「教えてもらいたい」の声が
排泄委員会:だんだんメンバーから「髙津戸さんに来てほしい」「もっといろいろ教えてもらいたい」と声が上がるようになって、今では髙津戸さんの予定に合わせて排泄委員会を開催しているほど頼りにしています。
定期的なフォローはケアコーディネーターの使命です
ケアコーディネーター 高津戸:排泄ケアにゴールはありませんので、商品導入後も定期的な見直しや改善を続けていくことが非常に重要だと考えます。また、時間が経つと職員の皆さんのスキルにばらつきが出たり、間違った使い方になってしまったりすることもあります。末永く定期的なフォローを行うことは、ユニ・チャームの排泄ケアコーディネーターの使命です。
4.
競争激化!
淘汰されないためのノウハウを手に入れる
忙しさに追われるだけではなく、「やりたい介護」を実現できる。
ますます深刻化する人手不足、3年ごとに見直される介護保険制度への対応など、介護業界の課題は常に山積みです。施設様の状況を見極めながら、環境変化に応じた新しい提案ができるのも、長期的にお客様とお付き合いを続けるユニ・チャームならではです。
正しい排泄ケア改善が「やりたい介護」への道
片桐施設長:これからの時代は、介護人材が不十分な中でも、利用者様一人ひとりのためにケアの質を高めていかなくては施設として生き残ることができません。「できるか・できないか」ではなく「やらなくてはならない」のです。今までと同じやり方では通用しません。正しく改善を進めていけば忙しさに追われることなく「やりたい介護」をすることができる。排泄ケアの変化をきっかけに、職員みんなにそのことが理解してもらえたと思います。
変わることを恐れずに進んでいきたい
排泄委員会:今後は個別の見直しやトイレ誘導などを更に進めていくことが目標です。かたくりの里では、トライ&エラーから学ぶ風土があります。これまで髙津戸さんのご提案に積極的にチャレンジしてきましたが、これからも変わることを恐れずに進んでいきたいと思います。
たくさんのヒントや事例のおかげ
排泄委員会:他の施設や病院ではどのように排泄ケアをしているのか、当施設でも取り入れられそうなことはないかなど、たくさんヒントをもらってきました。排泄ケアの見直しがうまくいっているのは、いろいろな事例を参考にできたおかげでもあると思います。
最新情報と最新事例でお手伝いができたら
ケアコーディネーター 高津戸:短期間で個別ケアの取り組みをどんどん進化させているのは、職員の皆さんの「何でもやってみよう!」という前向きな姿勢だと思います。ユニ・チャームが持つ全国の事例が、排泄ケアの改善の過程でお役に立てたなら何よりです。介護業界は常に変化しています。最新情報と最新の商品をお届けし、環境変化に負けない強くしなやかな介護施設を作るお手伝いができたらと思います。
5.
新しい商品に変えれば
排泄ケアの見直しが実現できる
排泄ケアは、品質の良い商品を選ぶこと、その方にあった商品を選んで正しく使うことが非常に大切です。排泄委員会の皆さんに、「ライフリー 一晩中安心さらさらパッド Skin Condition スーパー・ウルトラ」と「ライフリーおしり洗浄液Neo」の使い心地や効果などを伺いました。
品質が良いパッドを選べば低頻度交換でもトラブル知らず
排泄委員会:おむつの低頻度交換を実施するにあたって、一番心配だったのはスキントラブル。けれども、最新の商品は品質が飛躍的に良くなっていて、低頻度交換でも排泄ケアの質を下げるわけではないことを知りました。
排泄委員会:「ライフリー 一晩中安心さらさらパッド Skin Condition スーパー・ウルトラ」を実際に使用してみると、尿の逆戻りがなく、長時間装着していてもサラッとしています。瞬時に拡散・吸収してくれるので、利用者様も快適に過ごすことができているようです。また、夜間のおむつ交換を見直したことで、ぐっすりお休みになる方が増えました。
陰部洗浄の方法を変えたら手間も臭いも軽減
排泄委員会:「ライフリーおしり洗浄液Neo」を使用するようになって驚きました。これ1本で「洗浄・保湿・肌保護」ができるんです。なので、汚れも落ちるし洗い上がりの肌がしっとりすべすべしています。しかもすすがなくてもよいので、ケアがとても簡単です。
香りもとても良く、おむつ交換時やフロアの臭気がほとんど気にならなくなりましたね。ケアをするスタッフが癒やされるほど、いい香りなんですよ。
おかげさまで、当施設は離職者がほとんどいません
片桐施設長:髙津戸さんにご提案いただいた排泄ケアの見直しをきっかけに、目指していた「個別ケア」の取り組みを進めることができました。業務負担が軽減され、職員が気持ちや時間のゆとりを持てるようになったのです。おかげさまで、当施設は離職者がほとんどいません。「ぜひここで働きたいという人がいるので、面接に呼んでいいですか」と職員から言われるほど。多くの職員が働きやすさや働きがいを感じてくれているようです。
排泄ケアの見直しをきっかけに、良い連鎖を実感
片桐施設長:時間と気持ちにゆとりがあれば、利用者様にも丁寧に向き合えますし、働いている者同士にも思いやりが生まれます。排泄ケアを見直してからというもの、忙しいときはお互いに助け合うような風潮が以前よりも顕著になってきました。排泄ケアの見直しをきっかけに、いろいろなことで良い循環が起こっているのを実感しています。
「やってあげたい」を実現できるように
排泄委員会:一番大きな変化は、利用者様一人ひとりに向き合えたこと。利用者様との会話が増え、以前より手厚く見守りやトイレ誘導などもできるようになりました。「やってあげたい」と思ったことが実現できると、介護の喜びや楽しさを感じる場面が増え、「この仕事をしていてよかったな」としみじみと感じます
排泄ケアの見直しで業務全体がこれほど変わる
排泄委員会:介護職員の負担もずいぶん減りました。他の業務が後手に回って予定通りに進まないこともしばしばでしたが、今では先回りして業務を進められるようになりました。排泄ケアを見直すだけで、業務全体がこれほど変わるのかと驚いています。
「時間」を作ることは必ずできる
ケアコーディネーター 高津戸:業務改善を適切に進めれば「時間」を作ることは必ずできます。また、職員の方は介護の仕事に対する「思い」を持っていらっしゃいますので、仕事に「やりがい」や「喜び」を感じられることがとても大切です。長くここで働きたいと思えるような現場作りをサポートしていきたいですね。