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自然排便を促すための工夫

介護老人保健施設 サンビオーズ新琴似

岩谷幸子(介護士) 名久井綾(介護士) 田中知弘(介護士) 田中雅昭(介護士) 吉尾定子(看護師) 加藤ミサ子(看護師) 土佐侑司(作業療法士) 兼頭徹(施設長)

特定医療法人 北海道循環器病院

大堀克己(理事長)

はじめに

当施設では80名の入所者の約半数の方が下剤を服用している。便秘により気分が抑うつ傾向にある方、排便の困難な方に対して、自然な排便方法はないのか検討した。6名の自然排便がない方を対象とし「日誌」という形で、4ヶ月間の排便回数・食事・水分摂取状況を観察し記録した。そのうちの2ヶ月間は自然に排便ができるよう4つの計画を取り入れ実地した結果を報告する。

研究概要

1 研究期間
2008年12月〜2009年3月
  • 観察期間(12月〜3月)
  • 排便促進期間(2月・3月)
2 対象
  • 入所者6名(男性1名・女性5名)
  • 日常歩行状態:独歩2名 歩行器2名 車椅子2名
  • 介護度別内訳:要介護1・3名 要介護2・1名 要介護3・1名 要介護4・1名
3 研究対象者
氏名/性別/
年齢/介護度/認知
対象者選定理由 疾患 食事携帯 便意・尿意有無 下剤内容
N氏 男
75歳/3/IIIa
排便の訴え聞かれるが、排便困難な為、主にGE・用指で対応している。 多発脳梗塞
高度房室ブロック
閉塞性動脈硬化症
高血圧症
高脂血
症狭心症
常食
高脂血症食
禁止食品(麺・納豆)
便意・尿意あり。
夜間は失禁も有。
3日排便ないことも多い。
アローゼン0.5g×夕食後
U氏 女
93歳/1/I
本人が納得できた排便ができていない。精神的な気分の落ち込も見られる。 狭心症
骨粗しょう症
パセドウ氏病
全粥
心臓病食(塩分7g未満)
禁止食品有
(牛乳)
便意・尿意あり。
失禁なし。便が思うように出なく気分の浮き沈みが激しい。
排便-3・4日目でアローゼン0.5g服用
Y氏 女
92歳/1/I
排便の量が少なく固執している。 左大腿骨転子間骨折
左変形性膝関節症
高血圧症
慢性心不全
C型肝炎
常食(全て小盛り)
軟菜
禁止食品無
便意・尿意あり。
尿失禁パット内にあり。稀にトイレに間に合わなく便失禁あり。便秘気味であることなど自覚されている。
アローゼン0.5g×夕食後
I氏 女
90歳/1/IIIa
毎日、夕食後に下剤服薬されているが、下剤減量可能と思われる。 多発性脳梗塞
抑うつ状態
常食肉のみ刻み禁止食品無 便意・尿意あり。
失禁が増えてきているが、パット装着を拒み現在、随時自ら衣類交換している。2・3日排便ない事も。
アローゼン0.5g×夕食後
M氏 女
91歳/2/IIIa
毎日、夕食後に下剤服薬されているが、自然排便が少くないため、下剤増量傾向がみられる。 虚血性心疾患
腹部大動脈瘤術後
高脂血症
耐糖脳異常
左水腎症
全粥(全て小盛り)
一口大貧血食あり
(ヨーグルト)
昼食時→ポチ
便意・尿意あり。
失禁増えてきている。本人自覚無し。3日排便無し。
アローゼン0.25g×夕食後
K氏 女
78歳/4/IV
自然排便が少なく、常に便秘。硬便で排便困難な様子に伺える。 認知症
パーキンソン症
候群高脂血症
常食
高脂血症食
禁止食品無
トイレの場所を認識出来ていない。その為、時おり放尿・放便あり。
最高7日間排便ない事もある。
●3日間排便が無し
⇒センノサイド1T ラキソベロン12滴
●翌日も排便が無し
⇒ラキソベロン15滴 追加