1.
“スキントラブル”も“モレ”も減らせる!
ケアに自信をもたらした運命の出会い

“利用者様にとって一番良い”を実現するケア

丸山前施設長: 新発田まごころの里では、利用者様に「自律」した生活を送っていただける施設づくりを目指しています。その人らしさを尊重するケアを目指しているので、「自立」ではなく、ご本人の意志を大切にするという意味で「自律」を掲げているのです。

この「自律」を実現するためにも、排泄ケアはとても重要です。介護の中でも特に自尊心に関わるケアであり、羞恥心を伴う行為だからです。しかし、業務の中でおむつ交換に非常に多くの時間を取っていて、対処的な作業になっている一面がありました。また、利用者様お一人おひとりの排泄パターンにあったケアにはなっていないような…と感じたこともあります。
次第に「排泄ケアを、もっとグレードアップさせなければ!」と考えるようになったのも、ごく自然なことでした。

そんなとき、ちょうど排泄ケアコーディネーターの石月さんから、ユニ・チャームの新商品を紹介されました。結果的に、その新商品「一晩中安心Skin Condition」に興味を持ったことが、現状を打破するきっかけになり、施設全体の排泄ケアを見直す弾みになりましたね。

小林ユニットリーダー:お一人おひとりの排泄パターンや生活リズムに合わせ、尿量が多い時間帯に、紹介いただいたSkin Conditionを使ったところ、おむつ交換が、モレもなくきちんとケアできるようになったんです!

丸山前施設長:それまで紙おむつやパッド類は、何となく決まったものを使用していたのですが、本当に利用者様に合っているのか考えたこともありませんでした。原点に立ち返り、個人の排泄パターンを把握することから始めました。職員たちで試行錯誤して何とか進めようとしたのですが、我々だけではなかなかうまくいかなくて…。思い切って相談し、協力していただくことになりました。

石月さんは、ケアを見直すにあたって必要な物品や、どんなことに注意すればよいかなど、適切な排泄ケアのために必要な意識づけをしてくれました。そのおかげで、施設のスタッフだけでは停滞しがちだった排泄ケアの見直しが、スムーズに進みだしたのです。

小林ユニットリーダー:また、毎月のように現場の立ち会いをしてくださいました。困っている利用者様のことで相談に乗ってくれたり、職員にあて方の指導や勉強会をしていただいたり。細やかなフォローで、利用者様の排泄ケアがどんどん改善していきましたね。

また、エビデンスの大切さも学びました。実際にお一人おひとりの尿測を行うと、もっと小さいパッドで間に合う利用者様もいれば、重ねあてが必要のない利用者様もいることが分かったのです。尿量と排泄パターンを正しく把握できたおかげで、適切なおむつの使い方を会得することができたと思います。

Skin Conditionを使って驚いたことがもうひとつあります。それは、スキントラブルが減ったこと。交換回数を減らしたものの、現在スキントラブルが見られる方はいません。また、おむつのあて方とパッドの選定が功を奏して、後ろからは全くと言っていいほどモレなくなりました。尿モレが多いと、全更衣しなければならなくて大変でしたが、いまではそれもありません。

斎藤施設長:私は法人内の異動で当施設に来て間もないのですが、おむつ交換の回数の削減は、利用者様に不快な思いをさせていないか、本当にスキントラブルはないのかと最初は心配になりました。
しかし、介護スタッフに聞いても、看護スタッフに聞いても、褥瘡は一切ないと言います。

スキントラブルのケアに、時間や労力がかかることはよくあることですからね。どこの施設でも、褥瘡委員会で必死になって討議していることが多いように思いますが、ここはその必要もないのかと感心しました。高機能なパッドを正しく使えば、いろんな面で良いことしかないのですね。

2.
「行きたくなるトイレ」が自立排泄の助けに

スタッフの負担が軽減し利用者様に喜んでいただけるケアに着手

丸山前施設長:おむつ交換の回数を減らすことを目標にしていたわけではありませんでしたが、おむつ交換が単純に1回減るだけで、ずいぶん時間のゆとりができるものです。業務に追われなくなると、職員の気持ちにもゆとりが生まれます。そうなったときにはじめて、「これもしてみたい、あれもしてみたい」という職員の声が上がるんですね。結果的に、時間や気持ちのゆとりが職員の意欲を高め、全体的なケアの質の向上につながったのだと思います。

小林ユニットリーダー:おむつ交換の時間中は、どうしても見守りのスタッフが手薄になってしまうのですが、そうしたことが解消され、余裕を持って丁寧にケアにあたれるようになりましたね。

利用者様が少しでも居心地が良くなるようにと、施設内の環境づくりにも力を入れられるようになりました。そういうことって、ちょっとした空き時間がないとできないんですよね。利用者様は頻繁に外出できるわけではないので、施設内にいても季節感を視覚から楽しんでいただきたい。利用者様に喜んでいただけるケアに集中できるようになったことは、仕事のやりがいにもつながりました。

丸山前施設長:フロアの飾りつけもさることながら、当施設ではトイレの飾りつけにも力を入れています。トイレは閉鎖的で暗い空間だというイメージがありますが、そんなトイレでは誰も排泄したいとは思いません。
ついトイレに行きたくなるような環境をつくることは、自立排泄支援の一助にもなり、利用者様のQOLの向上につながると考えています。

「つい行きたくなるトイレに」。スタッフの工夫がこらされた施設のトイレ

現場スタッフの意識改革にもつながった!

小林ユニットリーダー:今回の取り組みが契機となり、スタッフの意識も変わりました。考えてケアをする癖が身につき、常に「本当にこれでいいのかな」と疑問を持ちながらケアにあたることができるようになりました。パッドの交換に限ったことではなく、他のケアでも職員が考えながら実施できるようになり、「ここはこうしたほうがいいのでは?」など、現場でいろんな意見が飛び交うようになりました。排泄ケアの見直しに取り組む前よりも、職員同士のコミュニケーションが活発になったと感じます。

丸山前施設長:おむつの使い方を考えることで、職員にコスト意識を持ってもらうこともできました。取り組んでいく中で、時間や労力だけではなく、コストの削減も実現できたのです。

3.
排泄ケアの改善を進める活力の元とは?
全ては「やってみよう!」から始まる

排泄ケアコーディネーターがいれば迷いながらも前進できる

丸山前施設長:「負担が減る」というのは、現場で介護を頑張っているスタッフにとっては、魔法の言葉なんですね。介護の仕事というのは、やはり大変なことが多いですから、そのひと言が職員を動かす活力の元になります。そして、何か変えようと思うなら、取りかかる前に議論を重ねるより、まずはやってみることが大事だと考えています。やってみて、どうだったかを検証したほうが建設的です。「まずはやってみよう」「ダメならいつでも戻れる」「失敗したら、またそこから考えればいいじゃないか」。そんなおおらかさも必要なのではないでしょうか。

トライアンドエラーの繰り返しですが、職員の負担を減らすことができたのは大きな収穫です。
スキントラブルも減りましたし、夜はゆっくり眠れるようになって、利用者様にとってもいいことばかり。経営的にも改善につながりましたので、全部がwin-winになったと思います。おむつ交換の削減は、職員のメリットだけではないのは明らかです。

介護現場の業務改善は、職員の頑張りだけで成し遂げるのは簡単ではありません。そもそも、いまの介護施設はどこも人的資源が限られているので、業務改善の取り組みが負担を増やし、職員のやる気をそいでしまうことも考えられます。でも、良い方向に進んでいることが実感できれば、話は別です。取り組みを着実に進めるには、現状を客観的に見て的確な意見をくれるアドバイザー的な存在が不可欠。当施設の排泄ケアの見直しに最初から関わっていただき、いまも寄り添い続けてくれるユニ・チャーム石月さんの存在が、大きな力になっています。

左からユニ・チャーム石月、小林ユニットリーダー、丸山前施設長、斎藤施設長

【今回の取材先】
新発田まごころの里

新潟県新発田市にある地域密着型の特別養護老人ホームです。大峰山に抱かれた緑豊かな環境の中、穏やかに笑顔で過ごせるホームを目指しています。居室は全室個室。ご本人らしく生活していただくことを大切にしながら、利用者様の「自律」した生活のお手伝いをさせていただきます。