排泄ケアのことなら排泄ケアナビにおまかせ!

  1. トップ
  2. 排泄ケア 基本編
  3. おむつ装着での起こりやすい症状

快適に過ごすためのスキンケア

おむつ装着での起こりやすい症状

以下の症状がみられたら、医療機関に相談しましょう。

尿路感染症

膀胱炎(尿道炎)

症状

主な症状は、排尿痛、頻尿、残尿感、血尿、尿の濁りなど。膀胱がんや結石で、膀胱炎とまぎらわしい症状を起こしている場合もあるので注意が必要。また、頻尿以外の症状が現われないケースもある。尿道口から細菌が侵入して起こる感染症で、原因菌の70%が大腸菌。抵抗力の低下、疲れ、冷え、尿の我慢しすぎなどが原因。

対処

抗生物質による薬物療法が基本。水分を充分にとり、洗浄時にお尻は「前から後ろに」向かって拭く習慣をつける。便秘も大敵。直腸に長く便がたまっていると大腸菌が繁殖し、肛門周辺に出てくる。

腎孟腎炎

症状

急性腎盂腎炎は、発症すると38℃以上の高熱を出し、悪寒や腰痛などを伴う。原因菌は大腸菌をはじめとするグラム陰性桿菌。血液に乗った細菌による腎臓感染、膀胱や尿管から逆流した細菌などにより、炎症が起きる。

対処

治療は抗生物質の投与、点滴や飲水による利尿と安静が必要。1週間は入院治療を要する。

膣の感染症

萎縮性膣炎

閉経後、ホルモン分泌の低下により、膣の萎縮や乾燥が起こり、雑菌が増殖して炎症を起こす。

カンジダ膣炎

カンジダはもともと腸や膣に存在するカビの一種。体調不良や栄養失調時などに、膣内で炎症を起こす。豆腐カス状の白いかたまりがあり、かゆみを伴う。

細菌性膣炎

大腸菌やブドウ球菌のような一般的な細菌が不潔にしていたり、体力や膣の自浄作用が低下した時に炎症を起こす。黄色の帯下がある。

対処

上記はすべて婦人科の受診が必要。

その他の感染症

MRSA

症状

免疫力が低下した患者が感染すると、これまでの抗菌剤が無効なため重篤な状態に陥りやすい。原因菌はメチシリン耐性黄色ブドウ球菌で、感染力自体は弱く、健康体では発症せずに保菌者となる。

対処

うがいと石けんによる手洗いを励行する(介護者・被介護者ともに)。衣類は清潔でよく乾燥したものを着用する。菌の増殖しやすい湿気のある場所は清掃し、消毒する。

疥癬(かいせん)

症状

淡紅色の丘疹が下腹部、内股などに多発し、かゆみが強い。ダニの一種の疥癬虫の皮膚寄生によって起きる伝染性皮膚病。直接的な接触、および布団や下着からの間接的な接触により感染する。

対処

治療には、硫黄を含有した軟膏を用いる。

間質性膀胱炎

症状

頻尿、継続的な蓄尿時の膀胱激痛、尿意切迫感を主症状とする慢性進行性疾患。原因は明確でない。

対処

過活動膀胱で効くことの多い抗コリン薬が効かない頻尿。細菌性の膀胱炎と違い、一般的な膀胱炎の薬では治癒できない。泌尿器科専門医への受診が必須。膀胱の萎縮にもよるが、水圧拡張手術、内服薬では抗うつ薬、鎮痛薬などが用いられ、抗アレルギー薬の治験も行なわれている。食事療法も勧められている。